「終活」という言葉はもう既に一般的になっていますが、いざ実際に始めようとしても何から手を付けたらよいか分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで便利なものが「エンディングノート」で、現在ではアプリも数多くあり、スマホでも簡単に終活作業に入れるようになりました。
ここでは無料な上に使いやすいエンディングノートのおすすめアプリを5つご紹介しますので、これから終活を始めようと考えている方は是非参考にしてみてはいかがでしょうか。
エンディングノートは生前整理を進めるうえでもとても重要
生前整理というと、家にある不要なものを捨てる作業かのように思われる方もいますがそうではありません。
残される家族にメッセージを残しておくことも生前整理のひとつであり、非常に重要な部分を占めます。
エンディングノートとは、自分の死後に葬儀の形式や財産に関してなどで行って欲しいことや、家族へのメッセージを書き込むノートです。終活や生前整理のためのメモ書きのようなものなので、遺言書のように法的効力はありませんが、エンディングノートがあれば葬儀などの際に家族の負担を軽減できます。
出典：生前整理の進め方と費用を解説｜家族の負担にならないために _ 葬儀のデスク
古くは遺言書、いまはエンディーグノートと言っても語弊はないかもしれません。
法的拘束が必要になる家族関係であれば仕方がありませんが、エンディングノートで円満に事後の家族との意思の共有をすることができます。
アプリで簡単にまとめられるものを紹介します。
項目が分かりやすくまとめられた「100年ノート」
100年ノートはシンプルなデザインで、エンディングノートにまとめておきたい基本的な項目が網羅されているアプリです。
その特徴は文字が大きく操作も簡単なことで、シニア世代に優しい作りになっていることです。
また、文章だけではなく写真で記録を残したり、文字を打つかわりに音声入力ができるため、スマホの扱いに慣れていなくても安心です。
葬儀やお墓のこと、財産の配分や寝たきりになった場合についてなど、事前に残しておきたい情報を記録しておくことで自分が亡くなった時や、自身の状態で思いを伝えられない場合などに自分の意志を伝えることができます。
更にプライバシーの保護のために4桁の番号を設定してアプリに鍵をかけることも可能で、記録しておいた情報はあらかじめ閲覧権限を設定した方に伝えることができます。
ただし、閲覧権限を設定していない場合は記載された内容の情報開示に32,400円の手数料が必要になるため注意が必要です。
設問に答える形で作る「エターナルメッセージ」
エターナルメッセージは、家族や友人へのメッセージを動画で保存できるタイプのアプリで、保存できる動画の本数は2本です。
また、写真の保存も可能となっておりアルバムを作って思い出を残すこともできます。
エターナルメッセージの最大の特徴は、葬儀関連についての細かい意志を残しておける点にあります。
自分が死んでしまった場合、後に残された遺族はどのように葬儀を出せばよいか悩んでしまうものです。
しかし、エターナルメッセージであれば宗教や宗派、葬儀費用の内訳や納棺する時の衣装に関することから、エンバーミングの有無や棺の中に入れてほしいもの、遺影についての希望などに至るまで細かく記載することができます。
更に自分の死後に遺族から連絡することで、あらかじめアプリ内に登録されたメールアドレスに対して撮影された動画やエンディングノートを届けるサービスもあります。
アプリ本体も、古典をめくるかのような落ち着いた色合いとデザインとなっています。
シンプルで扱いやすい「生前整理アプリ」
生前整理アプリは、エンディングノートとしての情報登録はもちろんのこと、遺品整理士や弁護士、お墓相談士などの各専門家への相談できる仕組みがきちんと整っていることが特徴のアプリです。
各項目の表示が大きく設定されているためシニア世代でも見やすく、目が疲れにくいことも特徴のひとつです。
記入欄は基本的に「タイトル」と「コメント欄」に分かれており、自由に記入できるようになっているため細部まで詳細に記録しておくことが可能です。
アプリを開くためにはパスワード入力の他に指紋認証にも対応しているため、セキュリティの面でも安心して利用できます。
生前整理アプリは使用可能な機能が限定されている無料版と全て使用できる有料版の2つがありますが、無料版であっても専門家に直接メールや電話で相談することや「お悩み掲示板」の利用、名前や連絡先などの身分証明やお薬手帳などの情報も入力することが可能となっています。
手軽に使える「あなたのエンディングノート」と「絆」
あなたのエンディングノートは、見やすい画面が特徴のアプリです。
四角いアイコンで統一されたわかりやすい画面が特徴で、ふんわりしたパステルカラーの色遣いが楽しく長く使い続けたい気分にさせてくれます。
自分史や所有する資産、かかりつけの病院、葬儀の希望や形見など重要な項目について記録できることに加え、埋葬地を地図で確認できたり公開日を設定することで情報閲覧を可能にするなど便利な機能が満載です。
「絆」は無料版と有料版の2種類がありますが、無料版でもエンディングノートに必要な項目が揃っていることが特徴です。
生まれてから現在に至るまでの思い出や自分についてを書き残しておいたり、大切に想っている人にメッセージを残すことができます。
自分に何かあったときに連絡してもらいたい人をスマホの電話帳を利用して登録できる他、預貯金やローン・保険などの資産に関する情報も管理できます。
画像を張り付けることができる日記帳としても利用できるので、メモ帳代わりにも便利です。
終活アプリまとめ
終活アプリは、ダウンロードをするだけですぐに始められることが特徴で、使いづらいときや自分には合わないと思えば削除して他のアプリに変更することができます。
ちょっとした合間に項目を埋めたり外出先で思い出とともにまとめたりすることができる上に、動画や音声でメッセージを残せることが大きな魅力です。
ただし、せっかく作ってもスマホの故障やサービスの終了で使えなくなることもあるため、バックアップしておくなどの対策を立てておくことが大切です。