ストレス社会と呼ばれている近年では、どんな方も精神な不調を抱えやすいと言われておりうつ病の発症も増加傾向です。さらに高齢化社会になっている今、定年後のうつが増加しています。老人性うつの場合、認知症と間違われやすいため気をつけなければいけません。定年後に不調を訴えた場合、何が原因なのでしょうか。他のうつ病とは異なった原因や症状、治療法があるので正しく理解をして今から対策することで、定年後にうつにならず充実した生活を過ごせるでしょう。

なぜ定年後にうつになりやすいのか

今ではうつ病は年齢性別関係なく誰でもなりやすいと言われており、原因は、人それぞれ異なります。その中でも老人性うつになってしまう一番の原因として、定年など環境の変化が挙げられます仕事という自分の立場があった状態から、何もすることがなくなった時、何をやったら良いのか考えられなくなることが原因の一つです。また、定年の他にはこどもが自立したり配偶者や親せきが亡くなる、病気にかかるなどの変化もうつを引き起こすので、注意しなければいけません。特に今まで仕事を一筋に頑張っていた方ほど症状があらわれやすいです。

今まで、仕事で気を張っていたことがなくなったことで、心に穴が開いたようになった状態が続くようになり、生活も不規則になったり他の病気を引き起こす危険性も出てくるでしょう。一度うつ病を発症すると、心身ともに不調を訴えやすくなるので、定年後に老人性うつにならないためにも、不安を抱えずに充実した生活を過ごして、事前に対策することが大切です。

好きなこと・新しい趣味に没頭する

定年後のうつになる原因は、仕事を辞めた後に感じる自己喪失感や虚無感など、何をしたら良いのかわからなくなる状態を作ることです。仕事で得られていた充実感や達成感がなくなり、生きることに対して目的がなくなった時間が増えていくと、うつの症状を引き起こしやすくなります。なので、日々の生活に目的や充実感を作ることが大切になってきます。定年前の日常生活でも趣味や自分の時間を作り、自発的に行動する機会を持つことが、老人性うつ病への予防へと繋がります。

趣味がないという方は、無理して動こうとせずに何もない日でも自分なりに楽しいことを作ることで有意義な時間が過ごせるでしょう。また、退職を機に新しいことに初めて見るのも手です。趣味にすると良いものには、スポーツなどの体を動かすことや料理など手先を使うことがあります。今まで時間や自分には無理だと思っていたことに対しても、挑戦してみてはいかがでしょうか。

規則正しい生活習慣を

仕事を辞めると、時間に追われることが少なくなるため、起床時間や食事などが不規則になりがちです。中には外に外出しない時間が増えて、パジャマなままで過ごしたり、毎日お風呂に入らないという方も多いでしょう。うつ病は、睡眠の質が低下したり栄養バランスが乱れることでも引き起こしやすいので、定年後の人生も規則正しい生活を過ごすことが重要です。具体的には、決まった時間に起きることがあります。朝は仕事をしている時と同じようにきちんと起きて日光を浴びることで、ストレスに対して効能のある脳内物質のセロトニンを体内に吸収することが出来ます。

また、朝に脳を起こし体内時計を正すことで、睡眠の質も上がると言われているので、起床時間は特に大切です。食生活では、栄養バランスに気をつけて毎日３食をきちんと食べるようにしましょう。特に、仕事を辞めると家で過ごす機会が増えて外に出る習慣が少なくなるため、鮭などに含まれているビタミンDを意識して取ることで、日光浴をした時と似たような状態が作れるでしょう。

家族のサポートも大切

定年後に老人性うつにならないためには、自分の力だけでなく時には人の手助けが必要になってきます。喪失感や虚無感に襲われている人は、何か動かないとという気持ちの方が多く、何もやっていない自分自身に対して焦り出す方もいます。中には、動いていないと落ち着かなくなり、家の家事を全て一人でこなそうと頑張ってしまう方も多いです。家事をやっている時に充実感や心から楽しんでいる気持ちがあれば良いのですが、焦りから来る行動は帰って逆効果になってしまうかもしれません。

また、頑張れという言葉や強い口調など、接し方によってはうつ病の症状を引き起こす原因にもなってしまうため、注意が必要です。定年後無理をさせずに体をしっかりと休ませられる環境を作ることが大切です。毎日少しでも時間を作って、夫婦や家族で話す機会を増やしてみてはいかがでしょうか。さらに、家族共通の趣味を持ってみたり、一緒に散歩やドライブに出るなど外に出してあげることも予防に繋がるでしょう。老人性うつは仕事を退職した時期になりやすいと言われています。

まとめ

老人性うつは、うつ病で行う薬物療法を使用する場合、副作用があらわれる可能性もあり注意しなけらばいけないため、日々の生活習慣で予防することが大切です。規則正しい生活を送り、毎日充実した生活を過ごすことで定年後でもやりがいが生まれて楽しく行動することが出来るでしょう。老人性うつを一人の問題にするのではなく、家族で支えあいながら、楽しい時間をみんなで過ごせることが一番です。